徒然なるままに日暮らし、パソコンに向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを…‥。
徒然草 第十四段にも出てくる猪。
恐ろしき猪のししも「臥猪の床」と言えばやさしくなりぬ。
※あんなに恐ろしい猪のししの事でも「猪のししが寝床にするために枯れ草を集めて敷いたもの」といえばかわいらしいものになってしまう。
今回はそんなイノシシのお話です。
つくつくぼうしも季節外れの長雨で今年はあまり鳴き声を聞かなかったなあと思っていたら、もう秋の虫の声が聞こえ始めてきた。
夜風が気持ちよくなりふらっと外へ出てみた。
暗闇の中で何か動いたような気配を感じ、少し怖かったがしばらく目を凝らしてみた。
2体?2匹?もしかしてやばいのをみてしまったのかも…‥。
自分の気配を殺して佇む。
突然ワッと飛び出してきたのは2匹のイノシシ。
鉢合わせしてしまった。あっと思ったがとっさに声が出ない。
「あっちに行け!」と思い勢いよく音を立てて「ドン」と一歩を踏み出してみた。
相手もひるまず短い足で私と同じ事をしてくるではないか?!
イノシシに脅された。あっけなく負けた。
すぐに玄関に逃げ帰り主人を呼ぶ。
「イノシシが来た、やばい入ってくるかも」
主人「なにいーー」すぐに飛んで来てくれた。
イノシシは道を譲られて勝ち誇ったようにスタスタと歩いてゴミステーションへ。
通った後は残り香がすごい。
「くっさーーーーーーーー」
獣臭がすごい。ありえない匂いが漂う。
水浴びぐらいしたら良いのに。(←余計なお世話)
主人が後を追うが暫くしたら全速力で帰ってきて裏庭まで逃げていった。玄関先であっけにとられている私を置いて。
直ぐにイノシシが後を追いかけてきて「おい!おっさんが今走ってきたやろ!どこ行った?」と言わんばかりの態度で玄関先の階段に顎をのせロープみたいな尻尾をフリフリしてこっちを見てくる。
人慣れしているのかなんだか楽しそうに笑っているように見えた。
犬が飼い主と遊んでいるかのように。
翌日は6匹でお行儀よく並んで下りてきた。(←だんだん増えとるやないか!)
口コミで町はええで!とでもなったのかい?と心の中でつぶやいた。
人間はコロナでステイホーム。イノシシはGO TOトラベル。
朝、道には沢山の置き土産がおちていました。
コロナにイノシシに気を付けねばならぬ。